純喫茶が“エモい”と若い世代を中心に流行っているのはご存じでしょうか?
どうやら「ネオレトロ」をコンセプトにした飲食店も増えているほどの人気。
純喫茶で食べるモーニングやプリン、ナポリタンが新鮮に映って人気のようです。
今回はテレビや雑誌、新聞で引っ張りだこの創業59年の老舗「コーヒーサロン チロル」のモーニングをいただいてきましたので、ご紹介いたします。
コーヒーサロンチロルの魅力
喫茶店がひしめく近隣でも異彩を放つお店の外観。
「この辺りにはない雰囲気を作りたかった」とおっしゃるマスターの岡島さんご夫婦が1964年に創業し、今年で60年を迎える老舗純喫茶。
レンガ造りの店構えや、店内には鮮やかなステンドグラス、ヨーロッパへのあこがれを体現した店内には古き良き時代のいいところが詰め込まれています。
店内に飾られている写真は、マスターの娘の坂本さんのご子息がヨーロッパを旅行で訪れた時に撮影し、それをマスターが額に入れて飾っているのだとか。
坂本さんも一緒に、家族で切り盛りする店は、日々なじみの顔が集まる地元のよりどころとして、家族三代で通う常連客もいらっしゃるとか。
成人式のあとにスーツを着て、お店に来店される方もいるほど地域のみなさまに愛されているお店です。
モーニングメニュー
【モーニングメニュー】
- トーストセット 450円
- レーズントースト 500円
- ホットサンド 600円
- ミックスサンド 650円
(コーヒー・紅茶・ミルクの中から1つドリンクを注文)
こちらはミックスサンドです。
常連のお客さまに人気なメニューはホットサンドだそうです。
こちらはレーズントーストです。
とても厚みのあるレーズンパンで、食べログの口コミ評価ではこちらのメニューを絶賛するコメントが多く寄せられていました。
いざ注文してみると、大粒のレーズンが1粒入りきる程の厚切りのレーズンパンにすごく驚きました。またレーズンパンの上でとろけたバターとの相性が抜群でした。
「熱いものはあったかく出したいので、注文をもらってその場で作る」という職人気質のマスターのこだわりもあり、できたてアツアツのお料理が提供されるのでとても元気を貰えます。
創業以来変わらないコーヒーへのこだわり
創業以来、変わらぬ味わいのコーヒー。
マスターと懇意の西区の焙煎卸「大島屋」のオリジナルブレンドを使っているのだとか。
飽きの来ないすっきりした後味も、長年、支持されている所以。
マスターの娘、坂本さんも外食をした時にコーヒーを注文するが「家のコーヒーがやっぱりおいしいな」と若いころから今でも感じるのだそう。
お店で働く方が、そのように感じるメニューを提供されているなんてステキだと感じました。
つかず離れずの心配りにとても感動
テレビや雑誌、新聞の特集でよく見かけるこちらのお店。
「常連のお客様が多く、初めて来た人には敷居が高いのかもしれない…」と緊張しながらお店に入り、注文を済ませお料理の提供を待っていたところ、お店の方が「どこから来たの?」「寒い中、来てくれてありがとう」と気さくに優しくお声がけくださったことが印象的でした。
どの席にも偏りなくお話に回ってきてくださって、マスターの奥様の岡島さんの心配りにとてもリラックスできました。
お店の中にいると時間の流れを忘れるような、ゆったりとした時間が流れ、非日常感を感じることができます。
店内を見渡してみると、“TELEPHONE”と書かれた電話ボックスがありました。
こちらの公衆電話は数十年前にNTTが記念に出したものだそう。
100円か10円を入れると今でも本当に通話ができるもので、この電話の右側にあるサドルを回すとBGMを流しながらお話ができるようになっているそうです。
普段はあまり利用していないそうですが、携帯電話もない時代にはこの電話ボックスで長電話をするお客様もいらっしゃったとか。
ここからどのようなドラマが生まれたのか、気になってしまいますね。
「良いものは伝わってほしい」という職人気質のマスターと、気配り上手の奥様の心映え。
それが今では若い純喫茶ファンも魅了し、初めてでも思わず心和む下町のサロン。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
コーヒーサロン チロル
住所:大阪府大阪市住之江区中加賀屋3-12-19
アクセス:大阪メトロ「北加賀屋駅」から徒歩約6分
北加賀屋駅から484m
営業時間:7:00~17:00
(モーニングサービス:7:00~11:30)
定休日:木曜日